IT業界就職希望者向け基礎情報サイト

IT業界で就職を考えている方のための情報サイトです。

コラム:HR Techについて

n▼HR techについて ”○○Tech”はここ数年でトレンドとなっていますが基本的に既存の事業とテクノロジーと掛け合わせた造語になります。

テーマの”HR Tech”は、HR(Human Resource)× Technologyの造語となります。クラウドやAI、ビックデータ解析といった最先端のテクノジーを駆使して、人事業務の効率化と質の向上を目指すサービスになります。しかし、人事業務をはじめとした業務の効率化を目的としたソフトウェアパッケージは既にOracleやSAPをはじめとした有名ベンダーがソフトウェアを提供しているため、なぜ、最近、注目されているのか理由を考察しました。

▼必要なキーワード クラウド・デバイス・ピープルアナリティクス・エンゲージメント・スタートアップ・ティール組織

▼理由 PEST分析をしてみました。 P(政治):- E(経済):スタートアップ S(社会):エンゲージメント、ピープルアナリティクス、ティール組織 T(技術):クラウド、デバイス

スタートアップが勃興する時代になり小規模企業がたくさん誕生する様になり、手軽に導入できるHR関連のシステムが求められる様になってきたことが想定されます。

一番の要素はクラウド技術の発展が大きいことが想定されます。元祖、HRtechのOracleやSAPの提供していた人事関連のソフトウェアはオンプレミス型といわれる形式で自社に設置したサーバで管理する方式が主流となり大手企業は導入ができても中小企業やスタートアップが導入をできない状況でした。また、安価なSaaS型で提供することができる様になり、コストネックで導入できなかった企業が導入をし易くなりました。更にデバイスの発展により従業員が手軽に携われる様になったことが大きく、データ取得の工数負担が減少したことも要因のひとつとして想定をされます。

また、社会動向も大きいのではないでしょうか。それは個人の生産性を高めるためには表面化して読み取りやすいものばかり重要視するのではなく、個人により注視をして組織に必要な長所を見定めて適切なポジションに登用することが組織生産性につながる事例が誕生してきた結果だと思います。

有名な事例で言うと書籍「マネー・ボール:不公平なゲームに勝利する技術」にもある財力で圧倒的に劣るアスレチックスのビリー・ビーンGMセイバーメトリクスと呼ばれる独自の手法を用いて、スター選手を採用できない野球チームでもプレーオフ常連チームを構築しました。他チームで活躍できなかった選手の長所や組織に必要な能力を見定めてチームの設計ができています。組織はスター選手が多く集まるから勝てるのではなく、組織全体でひとつの生命体として捉える「ティール組織」の考え方があればスター選手の集まりにも勝てることを証明した事例です。

組織全体の生産性に関しても、離職率などを課題視をして個人の”感情”を計らうことによって全体生産性の向上につながった好事例がいくつも誕生しています。従来の経営理論では組織を機械の様に見立てて、管理職は従業員を”監視”する方が適切だったところから組織理論が発展してきました。

▼結論 現在の社会や経営、ビジネスの在り方に対してピープルアナリティクスやエンゲージメントという考え方が大事になってきたのでしょう。HR Techは単にテクノロジーを掛け合わせたものとして捉えず、社会動向や技術の発展を踏まえた上で考えるとより本質に近付けると思います。

■相談窓口 就職の相談があればこちらから気軽にお問い合わせください(^^) 友だち追加